京都観光の混雑回避、どうしてる?#1【貴船・鞍馬・大原編】

祇園祭終盤戦の京都からこんにちは。


コロナ禍以降、祇園祭のすべての神事が行われるのは4年ぶりということで……宵山山鉾巡行も、盛り上がっていたようで本当によかったです。
しかし、投稿時期からもお分かりのとおり、今回の記事は祇園祭についてではありません(笑)


京都旅行のガイドブックなんかを見ると、後半あたりで「ひと足のばして」的な枠組みで特集されているエリアがありますよね。
よく見かけるのは貴船、鞍馬、大原、嵐山、比叡山などなどでしょうか?中心部からは少し離れますが、どこも公共交通機関で簡単に行けるし、見どころもたくさんあるので、旅行中1日はこのあたりのエリアの観光もしてみよう、という方はかなり多いのではないでしょうか。


ただ、このあたりのエリアはやはり人気があるので、観光シーズンには特に混雑がつきもの。現地が混んでいるのはある程度仕方ないとして、そこに行くまでの交通機関が既に混んでいる……ということもありがち。


そこで、このあたりのエリアに行くにあたってどのような行き方ができるかまとめてみました。
もちろん実際に観光するとなったら、前後の予定によってルートも色々と変わってくるとは思いますが、少しでも何かの参考になれば嬉しいです。
長文になってしまったので、まずは貴船・鞍馬・大原エリアについて。








貴船・鞍馬エリア

この2箇所はどちらも左京区エリアで、わりとご近所。ガイドブックでも一続きで紹介されていることも多いですね。
行き方もほとんど同じで、叡山電車京都バスか、ということになります。


まずは叡山電車の場合


叡山電車の始発は出町柳駅で、バス・京阪電車と接続しています。貴船と鞍馬はどちらも出町柳から鞍馬線(ラインカラーが赤い電車)で30分程度。ラインカラーが緑の電車は叡山本線を走るもので、終点は八瀬比叡山口(=貴船・鞍馬方面には行かない)なので注意*1



小規模な路線ではありますが、観光利用が多い出町柳駅貴船口駅鞍馬駅八瀬比叡山口駅は駅舎・駅員さんあり、改札口あり、自動券売機ありと、一般的(?)な駅とほぼ同じなので困ることはないはず。ただし途中駅で乗り降りする場合はかなり勝手が違ってくるので注意。


まず乗り降りはバスと同じく「後ろ乗り・前降り」が鉄則。基本的に1両目の先頭・最後方のドアしか開かず(つまり2両目はどのドアも閉まったまま)、先頭は降車用、最後方が乗車用になります。ホームには乗車口の位置表示があるので、事前に見ておくとスムーズ。



Suicaを含むICカードは全駅で使えます。ただし駅に改札口があるわけではなく、簡易改札機があるのみ。乗る前にホームの乗車用簡易改札機にICカードをタッチ→降りる前に車両先頭(運転士さんがいるところ)のカードリーダーに再度タッチ、で乗り降りする仕組み。
観光シーズンにはすべてのドアを開放して乗り降りさせることもありますが、その場合でもICカードのタッチは必ずしてください。特に降りるときのタッチは絶対に忘れないように!うっかりタッチせずに降りてしまった場合の処理は結構面倒くさい。車内大混雑で先頭車両まで移動できないような時*2は、とりあえず一番近くのドアから降りてホームにある降車用改札機を使えばよいです。そこまで混雑してる時期ならそれができるはず*3



現金払いで乗る場合も少々特殊。上に挙げた4駅では切符の販売があるので、券売機で購入してそれで乗り降りすればOK。それ以外の駅から乗る場合は「乗車駅証明書」なるものを駅で取っておき、降車時に現金精算することになります。精算場所はICカードの場合と同じく車両の先頭。均一運賃ではないバスに乗り慣れている方にとってはおなじみのやり方ではないでしょうか。
証明書を取らずに乗ってしまったら、降りる際に乗務員さんに乗車駅を申告して支払います。





こんな感じ。左から簡易改札機・降車用、乗車用、乗車駅証明書の発券機。これは修学院駅の写真ですが、どの駅も同じ感じだと思います。
ICカードのタッチ部分が青く光っているときは、改札機が利用可能ということです。乗車用はいつでも青いんですが、降車用は点灯していない(=使えない)ときもあります。そういうときは車内のカードリーダーを使ってくださいということですね。



バスで行く場合

京都駅や四条・三条界隈からの直通バスはありませんが、地下鉄烏丸線の終点・国際会館駅の前からバスが出ています。



52系統というのがそれ。ちなみに京都バスの運行で、市バスはありません。
同じ52系統でも鞍馬までは行かない便(貴船口止まり)や、さらにその手前の市原止まりという便も一定数あります。


乗り降りの仕方は先に書いた叡山電車と全く同じ。ICカード利用なら乗車時のタッチ、現金なら乗車証明書を取るのをお忘れなく。




また、京都市街を巡る場合、バス一日乗車券などをお買いになってそれで観光される方も多いと思うのですが、貴船口・鞍馬はどちらも均一運賃の対象範囲外のため、バス一日乗車券などの使用は不可です。一日券+差額を支払って乗ることは一応できるのですが、その場合は現金払いのみになるので小銭を準備しておくのをおすすめします。この路線に限らず、京都のバスは基本的にお釣りが出ないのだ……*4




電車、バスと長々書いてしまいましたが、楽にお得に回りたいという方には色々セットになったお得な乗車券が便利かも。叡山電車が販売しているみたいなんですが、ものによっては京阪電車やバスの自由券もついてくるの、結構すごい。
シーズンによっては貴船の川床で昼食セット、なんてのも出ます。



京都のラーメンに興味あります?天一本店も楽しいですが、一乗寺〜修学院は京都のラーメン激戦区のひとつですので、よろしければついでにどうぞ。



冬以外なら、歩くのも一興

貴船・鞍馬を同じ日に回ろう!という方しか使えないルートではありますが、鞍馬寺奥の院貴船を結ぶハイキングコースなるものがありまして。



冬場は雪が積もりやすいので*5、無理に歩くのはおすすめできないですが……冬以外で天候の良い日は歩いてみるのもいいかもしれないですね。

大原

バスで直通するルート

大原三千院寂光院で有名な大原。
こちらも左京区なのですが、貴船・鞍馬と違うのは、京都駅や四条河原町近辺から直行できるバスがある、というところ。しかも地下鉄・バス一日券の対応エリアに含まれている!

https://www2.city.kyoto.lg.jp/kotsu/webguide/files/tikabusnavi/ja_tikabusnavi_2.pdf


駅などでもらえる紙の案内図(折りたたんであるやつ)と同じなので、画面で見るとやや見づらいのですが……オレンジの枠で囲われている右上が大原です。そしてこれを見るとお気づきになる方もいらっしゃるかと思いますが、大原が利用範囲になるのは地下鉄・バス一日券のみで、バスのみの一日券では対象外というトラップが発生中なのでお気をつけて……。



また、距離が距離なので、やはり時間はかかります。京都駅前から乗って1時間強ぐらい。本数もあまり多くはない。
京都駅前バス停の時刻表はこちら。こちらも京都バスオンリーで、市バスはありません。


地下鉄+バスも使える

バスに1時間乗りっぱなしは嫌、どうせなら中心部を見てから移動したい!という場合は、貴船、鞍馬と同じく地下鉄国際会館駅からバスで行くのがおすすめ。

貴船・鞍馬のところで載せた時刻表と同じですが)



1時間に2本の運行。国際会館駅前から乗る場合、大原行きのバス停のみ位置が少し違うので要チェック。地下鉄1番出口(改札を出て右に直進)から出るとバス停の目の前に出られるので便利。国際会館駅の階段はなかなか過酷なので(笑)、荷物が多いときや足がしんどい時はエレベーターの利用をおすすめします。

時間さえ合えば、貴船からもバスで行ける


実は、貴船口駅前のバス停からも大原行きの便が出ていたり。


https://www.kyotobus.jp/route/timetable/pdf/6073-1.pdf


これも京都バスです。
もちろん本数はかなり少ないんですが(休日のみ、1日3本)北部を1日見て歩きたいという方には時間の有効活用に狙ってみてもいいかもしれません。
もし利用される場合は、バス停は貴船口貴船間を行き来するバスが発着されるところとは違うので、貴船口バス停までの移動をお忘れなきように!




以上、左京区中心の私的観光エリアガイドでした。
次にこのシリーズで書くとしたら嵐山かなぁ……と思ったり。延暦寺は滋賀側から登るルートを体験したことがないので、いずれ行ってみて記事にしたいですね。

*1:もし間違えて乗ってしまっても分岐点の宝ヶ池駅までに気付ければ乗り換えできます。

*2:コロナ前はそういう時もままあった

*3:あくまで混雑時の措置(乗務員さんが2人以上いるときのみ可能)なので、それ以外のときは先頭車両のカードリーダーを使ってくださいね……

*4:車内両替は一応できる。ただし高額紙幣は使えないし、混んでいるときは、「停車中を見計らって運転手さんのところまで行く」のが一苦労ということも少なくない。

*5:三条・四条では積もってなくても、この辺りでは一面雪、ということはよくある話。