中国渡航向けレンタルWi-Fi・チャイナデータを使ってみた話


グローバルモバイルが販売している中国プラン「チャイナデータ」を2回レンタルして使いました。



よく地球の歩き方や旅行系サイトに広告が出ている「グローバルWi-Fi」とは、名前は似ていますが別会社・別サービスですのでご注意。


「壁越えができるレンタルWi-Fi」自体は今や特に珍しいものでもないんですが(それこそグローバルWi-Fiや、有名なイモトのWiFiでも壁越え可の中国プランは出ている)、なぜチャイナデータを選ぶのか?というお話をします(唐突)。




基本料金がまず安い

チャイナデータのデータ通信無制限プランは、一日の基本料金が1280円です。


この時点でもかなりお安いのですが、さらに結構な頻度でキャンペーンをやっていて、より安い金額で借りられることが多いです。2024年3月にはGo To 海外キャンペーンなるものが開催されていて、通常価格の20%off(一日あたり1028円)になっていました。


受け取り・返却費用も安い

まず受け取り方法ですが、

  • 自宅(もしくはその他都合のいい場所)に配送してもらう
  • 出発空港のカウンターで受け取る

という2通りの方法があります。


これ自体は他社サービスと変わらないと思いますが、チャイナデータはどちらの受け取り方法を利用しても追加料金がかかりません*1


さらに、返却は受け取り時に付属してくるレターパック370(青いほう)で返送することになるのですが、
返却時のレターパック代もレンタル料金に含まれているので、追加料金は不要!
この明朗会計っぷりがとてもありがたくて好きです。


補償・オプションの追加が任意

Wi-Fiレンタル各社、ルーター本体のレンタルのほかにオプションとしてその他機器もセットでレンタル、というプランを提供している場合がありますね。よく見るのはポケトークなどの翻訳機、モバイルバッテリー、コンセントの変換プラグなど。


また、万が一旅行中にルーターを破損してしまった場合の補償プランが用意されていることも多いかと思います。長期でレンタルする人にはお守り的な意味でもありがたいプランではありますが、これらオプション料金はレンタルする日数ごとにかかってくるのことがほとんど。つまり、長期間のレンタルになればなるほど、補償代、オプション代も膨れ上がるということに。


チャイナデータの良いところは、このオプション・補償を簡単に外せるというところです。追加の機器レンタル系のオプションをなしにできる会社は多いですが、補償は加入必須だったり、補償なしの選択肢がわかりづらくなっていることもあるなかで、かなりありがたい。
もちろん、補償をなしにしたら破損・紛失の際は自己責任ということになるので、取り扱いに細心の注意が必要になるわけですが、ルーターの利用にある程度慣れていて、少しでも費用を抑えたい時などは本当に助かります。


返却日が柔軟

受け取り・返却の項目で返却用レターパックについて書きましたが、返却はレターパック青にレンタル品一式を入れてポストに投函すればOK、かつ、レンタル終了日の翌日の消印まで有効なものとして処理していただけます。


実は私、この仕組みに大いに助けられた人間でして……。
初めてレンタルした際、ちょっとしたトラブルで予定していた帰国便に乗り遅れ、帰国日が1日遅れることになってしまったことがあるのですが、この仕組みのおかげで期限内に返却することができました。1日分の追加料金ぐらい大人しく払いなさいよというのはその通りなのですが、不測の事態が起きたときに延滞料金やら何やらのことをあまり心配しなくていいのは、だいぶ心の余裕として大きいなと思ったのでした。

実際に借りて使ってみる

受け取りから実物チェック


ここからはチャイナデータのWi-Fiルーターを実際にレンタルして、中国で使ってみたレポです。


わたしは関空発なので、受け取りも関空にて。今のところ自宅配送での受け取りは使ったことがないです。


関空の場合、受け渡しはJAL ABCに委託されているようで、JAL ABCカウンターで予約名を伝えて受け取り。
写真を撮り忘れてしまったのですが、出発階のチェックインカウンターH側(出国審査エリアに向かって右側)の端にあります。

受け取りの際、レンタルした会社の名前の確認と、身分証明書の提示を求められるのですが、ここでは「チャイナデータ」ではなく「グローバルモバイル」と伝えなければならないことに注意*2


別途機器のレンタルなどしていない場合は、以下のレンタル品一式が封筒に入って渡されます(画像は公式サイトから)。



ポーチは写っていませんが、実物の写真はこちら。



充電アダプタ、ケーブルもレンタル時に付属したものです。
これは充電中の写真ですが、充電された状態で受け取れるので、受け取り直後に焦って充電しなくても当面の使用に支障はないと思います。



ちなみに、その隣に写っている三又コンセント(香港・イギリス型)はAppleのワールドトラベルアダプタキットのもの。



無印良品の変換アダプターも一応持っているんですが、最近はもっぱらAppleを使っています。とはいえ無印のものはこれ一台で大抵のプラグの変換に対応できるので、やっぱり便利ですね。



通信状況などなど

ルーターに表示される設定用のQRコードを読み取るだけで接続できるので、降機直前のバタバタした機内でもさくっと設定できるのがとても楽*3
通信もしっかり繋がりました。中国国内では規制されているGoogle系のサービスや、X(Twitter)、LINEなどの使用も特に問題なし。
また、香港を経由して中国本土に入ることが多いのですが、香港内でもそのまま使用できました。


製品説明には中国移動*4のSIMを使っていると書かれていたので、中国SIM+VPNという形で通信しているのでしょう。実際、広告が軒並みタイ語になったり、現在地表示が「台湾」になっていたりしました(笑)このあたりは慣れれば問題なし。
VPNの影響か、若干通信速度が落ちているな……と感じるときもありましたが、実害のあるレベルではなかったです。


地味に大切な充電持ちですが、常時iPhone2台+時々iPadなども接続してMAX4〜5台で運用していましたが、基本的に朝にフル充電の状態から1日ぎりぎり持つかな〜という感じでした。行動中に充電切れしたことは一応なかったのですが、長時間外出する日などは日中どこかで軽くでも充電できると安心かと。


そもそもWi-Fiレンタル自体、荷物になる、常に充電を気にしないといけないので、これからはeSIMの時代だ!というのもわかります。
ただ中国は通信規制の特殊性もあるので、レンタルの利点もまだまだあると思っているのですがね……。


SIMカード入れ替え派の方におすすめできるのは、中国联通(チャイナユニコム)が出しているシリーズ。Amazonで公式店舗から買えます(リンクうまく貼れなかった……)。


eSIM派の方にはチョコSIMなんてものもあるそうです。
ただ、こちらはプランの内容的にも定期的に中国に行く人向けでしょうかね(一度契約を検討したけれど見送り中)。


個人的にこれだけ安価で安定感のあるサービスなら文句なしなので、これからもWi-Fiレンタルの必要性が出たらグローバルモバイルさんを第一候補にすると思います。

*1:羽田空港での受け取りのみ手数料が500円かかるとのこと。

*2:「チャイナデータ」はグローバルモバイル社のレンタルプランの名前なのです。

*3:もちろん、SSIDとパスワードで接続することも可能です。

*4:中国最大手の携帯電話通信会社。チャイナモバイルとも呼ばれている。